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MacBook Pro Retina を手に入れたので使う前にやったことまとめ

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7年ぶりに Mac を新調。
ヤフオクで 13 インチ MacBook Pro (late 2013) を。新しい MBP のトラックパッドは素晴らしくて、かなり悩んだのだけど、円安レートによる価格改定もあり、中古の旧モデルが圧倒的にお得だったので。

良い出品者に巡りあったおかげで、かなり信頼性の高そうな個体を手に入れたけど
メンテナンス大好きな自分としては、はじめのセットアップが大事ということで、使い始める前にやったことをまとめてみました。

今回は初めてのメモリ、HDD、バッテリーアクセスが出来ないタイプのラップトップだったので、長く使う上で一番怖いのがバッテリーの劣化。
リチウムポリマーバッテリーの特性上、熱に弱いことと、満充電、完全放電時の劣化が激しいので、長く使うためにもこれらの対策をしました。
Late 2013 でやった事ですが、Mid 2014 とか Early 2015 でも原則同じです。

0) まずは届いてすぐさまバッテリーの状態を確認

Mac は System Report からバッテリーの健康状態を確認することができる

SystemReport1
メニューバーのリンゴマークから About This Mac -> System Report -> Hardware -> Power でいけます。
充放電回数 68回、最大容量5938mAh になっています。MacBook Pro Retina late 2013 の設計最大容量は 6330mAh なので、6.2%ほど劣化している状態。10ヶ月使用の状態としては特別良くも悪くもないという感じでしょうか。

ちなみに、Mac のバッテリーの設計最大容量は以下の ioreg コマンドで確認可能。
単純に実行するといっぱい出てくるので、grep しちゃえば一発。いろいろ項目はあるので見ると楽しい。

ioreg -l | grep DesignCapacity

今後劣化をおさえるために、色々と仕込みます。

1) 熱対策

これは単純。掃除です。
内部へのアクセスが難しいMBP Retinaとはいえ、裏蓋を外すまでは簡単。
一度裏蓋を外してホコリを掃除し、排熱効率を上げます。もちろんその他のパーツの長寿命化にも貢献する。

MBP Retina と MacBook Air の裏蓋には1.2mm ペンタローブドライバが必要です。
通常の特殊ドライバーセットはトルクス、ヘクスローブ、Y型はあるんだけど、この5角のペンタローブというやつは普通入っていません。

秋葉館とか、Amazonでも売ってるっぽい。
こんなんです。

MacBook Pro Retina late 2013 は周囲に10箇所ねじ止めされているので、これを外す。
2箇所だけネジの深さが違うのでわからなくならないように注意!

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ぱかっと開けます。相変わらず Mac の内部レイアウトは美しい・・・

FullSizeRender 5

一見綺麗なようですが、バッテリーの上やファンの隙間なんかに埃がついてます。

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これをエアブロアで吹き飛ばす。
この Mac は左右のスリットから吸気して、ファンの奥から排気してるので、その導線を意識するとホコリを見つけやすい。
ファンの羽根は綿棒で、それと写真撮り忘れたけど、アルミの蓋の裏側も埃がついているのでそこは拭き掃除でOK。

今回は10ヶ月使用した Mac でしたが、比較的クリーンな利用だったみたい。もっと地獄みたいな人は沢山いる。
裏を開けての掃除は年に一回くらいは定期的にやりたいところです。

2) 満充電、完全放電 による劣化対策

リチウムポリマーバッテリーは50%の状態が一番劣化しないと言われています。でも、MBP は MagSafe を繋げれば 100% まで充電されてしまうし、外せばバッテリーを使用してしまう 。
自分の場合、外出先で使うよりも自宅で使う時間のほうが長いので、電源につなぎっぱなしで 100% を維持するのも、充放電を繰り返すのも無駄にバッテリを劣化させて勿体無い。

そこで電源接続時に同時にバッテリーが充電されないよう、給電専用のアダプタを作った。
用意するのは、古い Mac 用の旧 MagSafe アダプタと MagSafe – MagSafe 2コンバータ、それと絶縁テープの3つ。これを給電線用にして、付属の MagSafe2 アダプタはバッテリー充電用にする作戦。

MagSafe および MagSafe2 のピンアサインはこのようになっています。

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参考:http://ja.wikipedia.org/wiki/MagSafe

左右2つずつがプラスマイナスで、中央が充電用の制御ピンになってる。
この制御ピンを絶縁してやると、バッテリーの充電をせずに給電だけしてくれるようになります。
ピッと真ん中に絶縁テープを貼るだけ。

これを
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こうする
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こいつを MacBook につないでやると、MagSafe 側のインジケーターは点きません。
OSX 上の表示は、このようにバッテリーは充電していないけど、パワーソースはアダプタという状態になります。

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50%くらいまで減らしてからこの運用にすればそのパーセンテージを維持できる。
厳密にいうと、CPU が Turbo Boost になったときなど若干バッテリー側から給電されることがあるので、徐々には減ります。

MagSafe – MagSafe 2コンバータ を使った理由は、毎度テープを貼ったり剥がしたりが面倒だっただけなので
フレキシブルに着脱できるキャップを作って、アダプタ1個で運用するなど、ほかにもやり方はあると思います。

3) バッテリーの再調整

こっから先はおまじないみたいなものです。
リチウムポリマーバッテリーのメンテナンスとして、定期的にバッテリー内の電子をうごかしてやりましょう、というのもあります。
下記のアップルの説明によると、ユニボディ Mac はこの再調整そのものは不要と記載されてるけど、上記のような給電運用するなら月に一回程度はバッテリーの充放電がてらこれを実施するとちょうど良い。
このあたりナーバスになってもさほど効果は得られないんで、ちょっと持ち出してバッテリー使うシチュエーションがあるなら、やらん方がいいと思います。

1. 電源アダプタをつなぎ、PowerBook のバッテリーを、電源アダプタプラグのライトリングまたは LED がグリーンに変わるまでフル充電します。画面のメニューバーにあるメーターでバッテリーがフル充電されたことがわかります。

2. 少なくとも 2 時間は、バッテリーをフル充電の状態のままにしておきます。この間は、電源アダプタを差し込んだままの状態なら、コンピュータをお使いいただけます。

3. コンピュータにまだ電源が入っている状態で電源アダプタを外します。コンピュータのバッテリー残量が少なくなり始めます。この間にコンピュータをお使いになってもかまいません。バッテリー残量が少なくなると、その状況を知らせる警告ダイアログが画面に表示されます。

4. この時点で、作業内容を保存します。コンピュータを使い続け、バッテリー残量が残りわずかになると、コンピュータは自動的にスリープ状態になります。

5. コンピュータの電源を切るか、5 時間以上、スリープ状態のままにします。

6. 電源アダプタを接続し、バッテリーが再びフル充電されるまでそのままにしておきます。

Apple ポータブル:コンピュータのバッテリーを調整して最適な状態にする
https://support.apple.com/ja-jp/HT201575

4) SMCリセット

これも念のため。
SMC(システム管理コントローラ)はバッテリーや環境光センサや温度管理などのハードウェアマネジメントを司っています。
環境光にしたがってバックライトが点かないとか、まだバッテリーが残っているのにスリープに入ってしまうなどの現象が起きたときにリセットを実施すると直ったりする。
今回はすべて初期化したので、SMCもリセットしていまいます。

1. コンピュータをシステム終了します。

2. MagSafe 電源アダプタまたは USB-C 電源アダプタをコンセントに接続し、コンピュータに接続します。

3.内蔵キーボードで、「(左の) shift + control + option」キーを押しながら、電源ボタンを押します。

4. 3 つのキー全部と電源ボタンを同時に放します。

5. 電源ボタンを押してコンピュータを起動します。

Mac の SMC (システム管理コントローラ) をリセットする
https://support.apple.com/ja-jp/HT201295

最後に

もう一度 System Report 見てみた。
Full Charge Capacity は 5992mAh に。最初より数字上1%回復しているようには見えますが、Full Charge Capacity の値は割と100mAh 前後はぶれたりするので、回復したということはないでしょう。あくまで今後のため。

SystemReport2

以上が、使い始める前にやったメンテナンスです。
定期的な掃除と充放電は今後も気をつけて、長く大切に使いたいと思います。

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