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「ポスト PC」としての iOS デバイス、というものがいよいよ現実的なものとなってきた。
(※ここでの”PC”は Mac を含むパーソナルコンピュータの事)
さらに言うと、サービスのフロントエンドがブラウザからクライアントアプリケーションへ回帰する動きが加速している。
RSSリーダ、テキストエディタ、Twitter,SNS、メール、どれをとっても今はiOSを使うのが最良の手段であると感じる。
フルスクリーンによる視認性の高さ、タッチスクリーンを利用した直感的な操作、ストレスのないアプリケーションの起動、動作によるものが大きい。これは iPhone 4 + iOS 4 をもってひとつの完成形をみた。ブラウザは便利なツールだけれど、アドレスバーとブックマークバーを外すことはできない。また、クライアントアプリと比較すると、 I/O のボトルネックが大きく、高度な動作とロード時間のトレードオフになってしまう。
クライアントアプリの難点は、機能を呼び出すために毎回アプリケーションの起動が必要であることだが、 iOS はホームスクリーンがランチャーそのものであることにより、これを絶妙に回避している。僕らは、 iPhone でアプリケーションを選ぶ、起動するという行動に対して煩わしさを感じることは殆ど無い。
Mac OS 10.7 の目玉機能として、 Mac AppStore、 LaunchPad が挙げられていることで、 Apple は明確に Mac に対してもアプリケーションへの回帰を推し進める姿勢を見せている。
全ての機能、サービスをアプリケーションとしてもつ場合は、 Mac の Dock では管理しきれない。 iOS ライクな LaunchPad はそれをうまく解決してくれる。
今現在の Mac アプリで、 Lion の UI を先取りしているのは Twitter for Mac、Reeder for Mac、Sparrow、Evernote など、ほとんどが iOS アプリから Mac に展開されたものであることも面白い。
しかもこれらは Mac アプリである必然性は全く無いものばかりだ。 Mac は完全に iOS の後追いになり始めている。
ここからの1~2年で、コンピュータがワークステーションに戻っていき、 iOS デバイスが PC に取って代わる動きがさらに加速しそうな予感がする。
個人的にも、クライアントアプリがまたスポットライトを浴びているのは、とても喜ばしい。