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話題の Mailbox を使ってみた

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最近、大手新聞も取り上げるほどに話題となっていた Mailbox ですが、しばらくを使ってみた感想など。
アプリ公開時点で既に25万人がウェイティングリストにいたという事ですが、アプリ上で自分の前後に何人が並んでいるかを視覚化することで、話題が話題を呼ぶ形に。よくわからないけど取り敢えず並んだ、という人もいるんじゃないでしょうか。この戦略は大成功ですね。

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僕が使えるようになった時点で、約60万人が並んでいました。予約番号9433番で、翌日朝に使えたので、1日1万人弱がアクティベートされているようです。

■良かった事

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とにかく「 Inbox を空にする」ってことに特化したアプリ。
アプリのアイコンバッジも、通常のメールクライアントは「未読件数」が表示されますが、このアプリは未読既読に関わらず、「 Inbox のメール件数」が表示されるので、このバッジを消すためには「アーカイブする」か「リマインド設定でメールを未来に先送りする」のいずれかを行わなければいけない。

Clear ライクな操作感については死ぬほど沢山記事がありますが、この操作感の気持ちよさと、アイコンバッジを消したい気持ちが、メールをガツガツ消化させてくれます。

僕は今までアーカイブをちゃんと使っていなかったので、Gmail の運用方法そのものを変えるきっかけになりました。
よくよく考えると、デスクの上の Inbox に書類を溜めっぱなしにする事ってないんですよね。必ず誰かに返すか、書棚にしまうか、捨てるかをするわけで、メールの運用もそのような意識になったのは良かったと思います。
実は会社のメールも Google Apps なので、同じ考え方を仕事に持ち込めたのも良かった。

■課題

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このアプリは Inbox を空にする事に対してとにかくストイックなので、アプリが自動生成している[Mailbox]というラベルの下しか見えない仕様になっている。現在 Gmail をラベルで運用してる人はけっこうキツイかもしれません。
メーリングリストやサービス通知系のメールはあらかじめキッチリ全てフィルタでラベルがつくようにしてあれば、いい感じで使えるように思います。

もうひとつは大きな問題で、アプリが設計上、Gmail の”ラベル” と “アーカイブ” の概念をベースに置いている事、さらにその概念は、Gmail の検索に対しての異常なレスポンスの早さがベースになってる事が、今後 iCloud メールをはじめとする通常の IMAP メールに対応の障壁になりそう。アプリとして同様の体験は提供できても、メールというツールとして同じ運用ができないというか。
このあたりは相当ジレンマがありますね。

■まとめ
僕に限っていうと、このアプリによって「ガンガンアーカイブして Inbox を空にする」気持ち良さに目覚めてしまい、改めて Gmail の素晴らしさに気づかされました。一度Inboxを0件にすると、その状態がモチベーションになってきたメールへの着手と消化が早くなります。
現在メインアカウントは iCloud なのですが、Gmail に一本化しようかと本気で考えているくらい。

アプリの機能レベルでは改善ポイントはありそうですが、Inbox ゼロ状態の習慣化をしようと思えたのは、このアプリのデザインのお陰だと思います。素晴らしい!

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